リアルデッサン。気づき。
今日のお題。
デッサンしながら思考する。
のは果たして集中していると言えるのか。
とか、何をやっていても、つい考えてしまうのは私が道を極めているからです。
と、話は本題に…。
絵が上手くなりたいと思っていたのは、自分の中にある「可愛い感覚」をビジュアル化したかったから。
ぬいぐるみや人形など立体表現は自分らしくできるけど、絵にするととたんにバランス悪くなり、「あっ〜下手だなあ」と…。チーン。挫折…。
それで、中野在住時代に、近所にamps というアニメとマンガの専門学校でデッサン教室をやってることがわかり、すてきな🤣インド人のマノ先生という方が講師をしてらっしゃるので、申し込んで通うようになりました。2年前のことになります。通算で、12回くらいレッスンを受けたのですが、マノ先生の教え方が素晴らしく論理的でしたから、描けるようになるかはまた技術の問題ですが、フォルムのとり方とか、パースや陰影に関する表現方法については、しかっと教えていただき、理解できるようになりました。
これってすごいことですよね? これを抑えたら、あとはひたすら鉛筆を動かして描きながら、技術の向上を目指すのみですから。
幸いにして、幼少期より父にたくさん絵画を見せてもらっていたので、自分がどれくらい下手かもわかるし、また、逆に誰かの描いた絵の芸術性の高さもわかるのです。これは感性というものだと思います。
それで、マノ先生は、リアルデッサンの達人でして、授業のレベルはかなり高い。中高年のサロン的なのりはなく皆さま真剣…なにせ、将来のアニメーターやマンガ家を目指す若者に混じって数名の中高年が習っているのですから。
それでですが…
ここからが本題なんですが、リアルデッサンの作品を見た時に、私が思うことは、「わあ、すごい」です。それ以上の感動はないんです。心に刺さるような何かも感じなければ、胸がときめくような感動もない。ただ「わあ、すごい」で終わる。
本当に心を動かす絵は、それこそ、幼い頃に息子が無心で描いた絵だったり、するんです。それは、うちの子に限らずですが、子どもたちが描く絵に代表されるように、技術はなくても、ハラハラと心を動かす絵は身近にたくさんあります。
で、私が描きたいのは、「わあ、すごい」っていう絵じゃない。
「写真みたいな絵なんて、写真でいいんじゃない?」と思っていたのですが、あれこれ、心が紆余曲折して、
「リアルデッサンの道に足を入れた以上、これをクリアしないことには先に進めない」
と思うに至るわけです。
リアルデッサンに求められるものは、確実な技術…。
折角だから、技術を身につけようと思い始めたら、それがもう、楽しいのなんのって。「描くこと」それ自体が楽しいってまさに「今を生きるじゃない?」と思えるようになりました。
先日、描いてアップしたエゾタヌキが自分の描いたものとは思えない出来栄えになり、皆さまからも高評価をいただき嬉しくて、次にキタキツネのコギツネを描いてみたんだけど、エゾタヌキと同じレベルにはならずに、まあまあのできでした。
「その違いはなんだろう?」とまた、プチ哲学して気づきました。モチーフへの私自身の思い入れです。
マノ先生にもアドバイスいただいたので、鉛筆捌きを工夫して、いま、大人のキタキツネを描いています。
まだ途中だけど、思い入れが充分できてるから、きっと満足できるだろなあ、と自分で楽しみにしています。
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